365 SS 3.30
「ジェイミー、久しぶり」 カフェの店員へ「おう」とだけ答えてホットコーヒーを受け取った。愛想が良い男ジェイミー。白人で潔癖症気味、理屈っぽく細かい。ジェイミーはエリートだ。そして俺はマフィアだ。気づかれてはいけない。 無… もっと読む 365 SS 3.30
「ジェイミー、久しぶり」 カフェの店員へ「おう」とだけ答えてホットコーヒーを受け取った。愛想が良い男ジェイミー。白人で潔癖症気味、理屈っぽく細かい。ジェイミーはエリートだ。そして俺はマフィアだ。気づかれてはいけない。 無… もっと読む 365 SS 3.30
しんゆう 遠くのほうからやってきて/あなたとわたしは あるとき出会った。 密に接して時には涙し/笑いながら記憶をつくった。 気づけば少しずつズレた道は/ずいぶん遠くのほうに行っていて/そのことに気付いた時には/もう戻れな… もっと読む 365 SS 3.21
毎週水曜日は会社前にコンビニへ寄る。そして雑誌コーナーの前に着き、入って2日目の少年漫画を読む。 「……いらっしゃいませ〜」 朝、と言ってもまだ混む前の6時半。毎週水曜日だけ現れるその人は、先客の男性に気がついて立ち尽く… もっと読む 365 SS 3.17
谷口さんのまあるい指先が金平糖をひとつ摘んで、口元へ運ぶ。 自分の席から見えるのは、谷口さんの後頭部。 谷口さんのおやつの時間は毎日、3時。 彼女がおやつを食べる時は、だいたいひとつずつだけ食べる。 30分くらいかけて、… もっと読む 365 SS 3.10
何処からともなく振って来た何かが頭に当たりその方角を見た。 「緊張してんの?」 戦友とも言える相手がこちらを見下ろしている 当たったのは木の枝か? 土の上を見回して、何を投げたのか探しながら「そりゃするでしょ」と応えた。… もっと読む 365 SS 12.19