稲作の、ようやく一息ついた半夏生。
梅雨の時期はたくさんの雨が降る。
田んぼにも水が入って、時には濁流になることもある。
そんな梅雨の数日間ばかりは、農家もお休み。
良くない気を取り入れないよう、
うどんを食べて質素に暮らす。
ぴちょん、と屋根のふちから落ちる水滴。
曇り空の中、しとしとと雨が降る外を見ながら食べるうどんが、意外と好きだったりもする。
「いってきま~す」
「はい。いってらっしゃい。」
小皿に乗っている赤い梅干しをひとつつまんで口に頬る。
傘を開いて走り出した外。
甘酸っぱさでいっぱいの口内。おもわず口がすぼまった。
7月2日はうどんの日!うどんの日をテーマに書いたフラッシュ・フィクション。毎日『今日は何の日?』をテーマにショートショート書いています。–