ぱちぱちと、木々や枯れ葉や正月飾りが燃える音が弾ける。
寒い時期の乾燥した風邪か舞う。赤い火が風に吹かれて時々あがる。
浄化された煙が空へと向かっていく。
毎年この時期にある、正月飾りを燃すイベントが好きだ。
雑多に沢山の人が集まり、他人同士身を寄せ合い、『あったかいね』と火を眺めたりする。
たまに何かが弾けた音がして、他人同士で驚いたり笑い合ったりする。
寒いからこそ、きっと身を寄せ合って。
寒いからこそ、なんだか笑って。
寒いからこそ、『寒いねぇ』と共感して。
ぱちぱちと、木々や枯れ葉や正月飾りが燃える音が弾ける。
今年もようやく正月気分に区切りをつけて、さあやりますか、と腕をまくる。
皆のそんな姿を、立ち上る煙の中で想像した。
1月14日はどんと祭の日!どんと祭の日をテーマに書いたフラッシュ・フィクション。毎日『今日は何の日?』をテーマにショートショート書いています。–