身近な人に言われたコトバよりも、他人が他人に言われたコトバのが心に残る時もある。
身近な人に言われる言葉がある。
例えば助言だったり、注意だったり、感謝の言葉だったり。
言われたその時はけっこう響いて、心の中で感謝したり、反論したり、いじけてみたりする。
そんな風に受け取った言葉は、その時は色んなことを思ったとしても、数年も経てば忘れていたりする。
喉元過ぎれば、ってやつ。
それってある意味、言葉を「消費」したのかもしれない。
嫌な気持ちになった。喜んだ。嬉しかった。悲しかった。
笑って、怒って、無言になって、泣いて。そうすると消費するのかもしれない。
ときどき、自分が言われた訳でもないのに、いつまでも覚えてる言葉があったりする。
他人が他人に怒られてたり。
誰かが誰かを叱ってたり。
誰かと誰かが笑ってたり。
誰かが誰かを褒めてたり。
ふとした時に、思い出したりする。
他人が他人に言った言葉。私宛じゃない言葉。
それなのに、いつまでも覚えてたりする。
それってもしかすると、「消費できない」からなのかもしれない。
自分宛じゃないから。自分に起きたことじゃないから。相手の顔なんて覚えてもないから。
それなのに覚えてるってのは、うまく消化できないから?
遠くの親戚より近くの他人、なんて言葉があるけど、ソレなのかなぁ。
誰か宛の言葉がいつまでも私の心に刺さっている。
風に吹かれてときどき揺れて、あぁまだ刺さってたのかって思い出す。
顔も覚えてない他人なのに。
よほど刺さったんだろう。
不思議。
面白いものだな。