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365日ぶんの、フラッシュ・フィクションたち。

モキュメンタリーの魅力/現実と演技をごちゃ混ぜにして

最近、『モキュメンタリー』と言ったジャンルの映像を見ることが増えた気がします。

と言うのも、私が先日フラゲした、Kis-My-Ft2のニューアルバム『Yummy!!』の中で、『モキュメンタリー』の手法が使われていると思ったからです。

モキュメンタリーとは

モキュメンタリー(英: mockumentary)は、映画やテレビ番組のジャンルの1つで、架空の人物や団体、虚構の事件や出来事に基づいて作られるドキュメンタリー風表現手法である。モキュメンタリーは「モック」[1]と、「ドキュメンタリー」のかばん語であり、「モックメンタリー」「モック・ドキュメンタリー」ともいう。また、「フェイクドキュメンタリー」と呼ばれる場合もある。
Wiki:モキュメンタリーより引用

ドキュメンタリー風表現、と言うのがちょっと特徴的なんですが、中でも、当事者役を本人がやる、と言う手法(?)が多い気がします。

先日公開された、元SMAPメンバーのオムニバス映画『クソ野郎と美しき世界』でも、この手法が使われていたように思います。
「ピアニストを撃つな!」で『稲垣吾郎』役を演じる稲垣吾郎。「慎吾ちゃんと歌喰いの巻」で『香取慎吾』役を演じる香取慎吾、のように。

当事者役を本人がやる。

当人が過去、発言した事のあるセリフを本人が言う事で、演技と現実の不思議な谷間を行き来する。
そんな空気感が出るのです。

監督などから具体的にどのような演技指導が入ってるかは判りませんが、少なくとも『本気でそう思っている』空気があります。それを見てるこちらは、演技なのか現実なのか混乱し、『やっぱり現実だ』と思いながらドキュメンタリーを見てるような気持ちになる。

普段言わないような事が語られる時ほど、恐ろしさのような、妙な生々しさを感じる、そんな不思議な世界が現れるのです。

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『モキュメンタリー』は業界用語?

ちなみに、上記で挙げたものは全て、『これはモキュメンタリーです!』と公式に発表はされていないようです。

また、そのジャンルの特徴から、あえて『これはモキュメンタリーです』と公言しないことによって、『面白さが増す』のだと思います。

ドラマだと思って見ていたものが、だんだんと現実味を帯びていく。

ドラマなのか、現実なのか解らない。『これは本当にドラマなの?』

視聴者にそう思わせることが出来た時にこそ、この『モキュメンタリー』の面白さが最大限発揮されるものなのだと思います。

『モキュメンタリーとは』と説明するのは野暮なのかもしれない。

当初『これはモキュメンタリーです』という発表は無かったのですが、見ているうちに現実とリンクしていく映像は、なんとも言えない不思議な気持ちになりました。

設定はきちんとあるのです。語られてる内容も、普段の彼らからは想像がつかないような言葉たち。

だけど、どうにもそれが演技とは思えない。

『本音なのかもしれない』そんな錯覚を起こしながら、ひきこまれていく。

演技なのか現実なのか、この目で確かめたい。そんな気持ちになっていきます。

それこそが、この『モキュメンタリー』というジャンルなのだと思います。

もしかすると、こんな風に『モキュメンタリーとはこうゆうものですよ!』と説明する事こそ、野暮なのかもしれません。

そんなモキュメンタリードラマが入った、Kis-My-Ft2のニューアルバム『Yummy!!』、是非チェックしてみてくださいね!(と言う宣伝で終わります。笑)


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