『9月13日は海外定期飛行便が始まった日らしいぜ。』
アイツから来た返事にそう書いてあった。
慣れない場所で寂しがってるかなぁなんてただの杞憂で、随分楽しく過ごしてるらしい。
アイツは世界でもやっていけてるんだろう。
返事が全然来ないから、もうすっかり忘れてるんだろうと思ってた頃に届いた手紙。
この手紙も海外定期飛行便で来たんだろうか?
すっかり涼しくなった秋の夜長にコオロギが鳴いている。
とっくの昔にツバメは巣立って、世界の時間は随分進んだ。
バカみたいな笑い声が聞こえない事に慣れた今日、次は何の日に手紙を書いてやろうかと考える。
すぐに返事をするのはしゃくだから、思い出した時にでもまた書いてやろう。
秋の夜長に鳴いたコオロギがの声が、随分淋しく聞こえる気がした
End.