365文

365日ぶんの、フラッシュ・フィクションたち。

365 SS 8.13

「いちじゅうさんさい」
「何よ」
「いや、いちじゅうさんさいって、読むんだなって」
「はい?」
「いま言ったいちじゅうさんさいって、『いちじるさんな』みたいな漢字のやつでしょ?」
「そうだけど」
「いちじるさんなって読むのかなって思ってた」
「・・・ああ、そうなの。いいからさっさと食べなさい」
「いちじゅうさんさい・・・」
「・・・。」ズズーッ
「っていうかさ、いちじゅうさんさいってなに?」
「一汁三菜は、ごはんの外に、お味噌汁とかの汁物と、おかずを3品ってことよ」
「それって結構ハードル高いよね?」
「高いわよ。でもまぁ、おかず3品って言っても、お肉かお魚で1品、サラダで一品、あとは漬物とか?って考えれば、そんなに大変じゃないかな。」
「なるほど~」
「いいからさっさと食べなさい」
「それを毎晩つくってらっしゃる・・・」
「そうよ。」モグモグ
「とは言え、漬物は買ったやつか・・・」
「いいからさっさと食べなさい」
「は~い」
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8月13日は一汁三菜の日!一汁三菜の日をテーマに書いたフラッシュ・フィクション。毎日『今日は何の日?』をテーマにショートショート書いています。–

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テーマの著者 Anders Norén