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365日ぶんの、フラッシュ・フィクションたち。

365 SS 7.24

晴れ間の中にぽつんと、雨の日が現れた。

しとしと降りしきる雨。

川へ水滴を垂らしひとつまたひとつ、波紋が広がる

――こんなしとしと雨の日は、ぽつんと現れた雨の日は、まるで河童でも現れそうだ。

わさわさ植わったシダの葉で、頭をひと撫で、すると人間に化けることができるらしい。

こんな雨の日は、しとしと湿度の高い日は、まるで河童でも現れそうだ。

そこにまた波紋がぽつり。

あぁなんだろう、と見やると、小さな白い蜘蛛が一匹。

木の上から糸を垂らして、降りた蜘蛛がさらさらと水面を歩いて行った。

ーーあぁもしかするとあれは、芥川の龍之介か。

晴れ間の中にぽつんと現れた雨の日に、そんな彼の事を思うのだった。

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7月24日は★★★の日!★★★の日をテーマに書いたフラッシュ・フィクション。毎日『今日は何の日?』をテーマにショートショート書いています。–

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