ピーチュクピーチュクピーチュクリュリュリュ、ピーチュクピーチュクピーチュクリュリュリュ
良く晴れた日、どこからともなく聞こえるさえずり。
せわしなく歌うヒバリは世間話でもするように。
みんなとは違う、もっとずっと早く、ドシラドシラ、ピーチュクピーチュクピーチュク。
沢山の音階を自由自在に操って、高く低く冴えるさえずり。
かつて広がっていた田園風景には電線と電信柱が伸びている。
姿が見えないヒバリの高い音色はそれでも、通りすがりの心へ響く。
End.
365日ぶんの、フラッシュ・フィクションたち。
© 2024 365文
テーマの著者 Anders Norén