「警察官は?」
「パブリックだねぇ」
「消防車は?」
「パブリックね」
「トイレは?!」
「パブリック!」
「じゃあごはんは?」
「うぅーん?パブリックかなぁ?プライベートかなぁ」
今日は『国際パブリックサービスデー』とか何とか言う日らしい。慌てて『パブリック』の意味をググった。公共、公衆、大衆。
どこからか聞いてきたらしい子供に質問攻めにあっている。
子供の質問というのは時にかなり厄介だ。
なぜって、私が大人だからって、正しい事ばかり知ってる訳じゃ無いからだ。
「トイレはパブリックだけど、ごはんはプライベートなの?なんで?」
「えぇ~?・・・。」
そう言われて改めて考えてみる。確かに、言われてみればおかしいかもしれない。
トイレは生理現象だ。じゃあごはんは?何を食べるかはまた別だけど、空腹というのは生理現象。
と言う事は、食事も、食事をする場所もパブリック?
「・・・そう言えば、社員食堂とか、炊き出しとかあるわね・・・って言うことは、パブリックだ!」
「そうなの?!やったぁ~!!」
子供は自分の考えが当ってて嬉しいのか、喜んでいる。
私の『正しい』が、この子の『ただしい』になる。
私の答えがいつも正しいかは解らないけど、出来るだけ正しい答えを教えてあげたいと思った。
End.