「閑さや 岩にしみ入 蝉の声・・・松尾芭蕉」(しずけさや いわにしみいる せみのこえ)
有名な俳句だ。誰もが一度くらいは聞いたことがあると思う。国語の教科書か何かに載っていたかな?
俳句っていうのは、結局のところ解釈は『想像するしかない』ものだと思う。
もちろん、俳句を書いた本人が、しっかりと『これはこうゆうことを思って、こうゆうことを伝えたくて書いた』と解説するものもあるだろう。
しかし、たいていの場合は5・7・5だけが言い伝えられて、解釈は見た相手に委ねられる。
もしかするとしょうもない意味に捉えられてしまうかもしれないし、逆に自分が考えていた以上に壮大な話になっていることもあるかもしれない。
どんな情景が浮かぶのかは相手次第。
似たような状況を味わった事がある人なら、ありありと風景を思い浮かべられるのかもしれないし、
未経験なら、ピンとこないかもしれない。
「閑さや 岩にしみ入 蝉の声」
さあ、あなたの耳には、どんな風に届いただろうか。
セミの声が騒がしく響いているだろうか、
それとも、少し遠いところで鳴いているのだろうか、
真昼のうだるような暑さだろうか、
それともヒンヤリとした朝だろうか、
山奥で音が響きやすい場所だろうか、
それとも町中に忽然と現れる神社のような場所だろうか?
有名な歌人が歌った俳句から、自分が好きな俳句をひとつぐらい知っておくと良いかもしれない。
それはきっとあなたの人生を豊かにするキッカケになるのかもしれない。
8月19日は俳句の日・俳句記念日!俳句の日・俳句記念日をテーマに書いたフラッシュ・フィクション。毎日『今日は何の日?』をテーマにショートショート書いています。–