365文

365日ぶんの、フラッシュ・フィクションたち。

365 SS 6.20

ペパーミントの花束に

あの人の口の中へ、ペパーミントの葉を一枚。

舌触りはスベスベしていて、ハッカの香りが鼻腔をくすぐる。

セイヨウハッカの爽快感。

やたらと生命力が強いミントは、ひとたび庭へ植えればもはやテロ。

どこまでも根を伸ばし強く強く育っていく。

あの人の口の中へ、ペパーミントの葉を一枚。

心にまで根っこを伸ばし、ペパーミントの花束になれば良い。

End.

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テーマの著者 Anders Norén