365文

365日ぶんの、フラッシュ・フィクションたち。

365 SS 5.30

健康食品好きの彼女が、また妙なモノにハマったらしい。

「・・・なんだって?」
『だからアーモンドミルク!駅前のコンビニに売ってるから』
「アーモンドミルクぅ?」

そんなもの全然見当たらないし想像もつかない。ヒントが少なすぎて解る気がしない。

「無い」
『うっそ絶対ある!!ぜーったいある!!』
「は~~?どんなの?!どのへんにあんの」
『え~?牛乳パックとか売ってるとこ!250ミリとか500ミリとかの飲み物の置いて有るとこ!!』
「あぁそっち・・・」

電話をしながら移動する。と、確かに目線の高さにあった。アーモンドミルク。

「あーあったあった」
『でしょ?!だから言ったじゃん!』
「あーはいはい・・・」

言われた通り購入し家へ帰ると、彼女が「アーモンドミルク!」と嬉しそうに玄関まで出てきた。

「はいはい」

言われた品を袋から出しつつ手渡す。彼女は「これこれ!ありがとー!」と軽快な足取りでリビングへ向かった。

「なに、それはまた何か身体に良いとか?」
「そう!!美容にいーんだよー」
「ふ~~~ん」
「・・・なに?」
「いや別に」
「何か言いたいんでしょ!」
「・・・いやぁ、な~~にがアーモンドミルクだよ、と思って・・・っイテ!」

言わなきゃ怒りそうだから言ったけど、結局言っても怒るという。理不尽。
アーモンドミルクで健康云々もとより、俺の健康は???

・・・と思った事は言わない事にした。

たぶんまた叩かれるから。

End.

次へ 投稿

前へ 投稿

© 2024 365文

テーマの著者 Anders Norén