鵜飼いの日、という事で今日は岐阜県へやってきた。燃えるかがり火が、夜の川を泳ぐようにボウボウと舞う。
明かりが川に反射して、その水中を鵜が進む。首を延ばして前へ前へと泳ぎながら、水中へ潜りこみ足だけが水面へ浮かぶ。
6隻。船の先端に座る鵜匠の表情が、かがり火に照らされて見えた気がした。まっすぐ鵜を見つめる鵜匠。
闇夜の中、揺れるかがり火と水面に映る明かり、チラチラと見える鵜ーー
1300年以上前から続けられている鵜飼い。古くから伝わる清く流れる川。
源頼朝、織田信長、チャップリン、天皇様、松尾芭蕉。
歴史を越えた伝統を彼らも見たと思うとジワリ、妙な汗をかいた。
時空を越えたような気がした。
End.