365 SS 11.29

満を持して服を着て、鏡を見る。

「わたしが選んだとは思えない仕上がり・・・」

って、そりゃそうだ。だって私は選んでないんだもの。

「いいのか・・・これ・・・不安・・・」

自分だったら絶対に選ばない太めのパンツ。

ぜんぜん女っぽくも無いし、正直オシャレかどうかもわからない。

「・・・だ、だいじょうぶ・・・だって選んでもらったんだから・・・。」

自分では絶対に選ばない色。肌色って言うかラクダ色っていうか・・・。

「・・・まあいいや。」

そうして自分で持ってた鞄だけいつも通りで、待ち合わせ場所へ。

「あれっ？！なんか今日違う！！」
「おはよう」
「めずらしいね～～～！なんかいい！いつもと違う！」
「あはは・・・どうかな・・・？」
「いいよ！！鞄と靴あってないけど！」

・・・。そりゃそうだ。鞄と靴だけ自分の持ち物だもの。

っていうか、そんなハッキリと違いが解るモノなのか・・・？

鞄と、くつ。靴までは気が回らなかった・・・。

どうやら服は成功だったらしい。今後も使おう、と思った。