旅行や記念日、イベントと並んで、忘れられない日常風景も、人の心には残る。
日常の出来事は、似たような事の連続で、なかなか記憶できるようなものではない。
どうしたって、一度しか行ったことのない海外、一生に一度のイベント、四年に一回のオリンピック、そんな記憶ばかりが残りやすいけど。
日常生活の記憶は、同じようなことの繰り返し。
『あの日、こんなことがあって・・・』なんてものじゃなくて、もっとフワッと大きくて、カタマリみたいな思い出。
『あのあたりのお店には、よく飲みに行ったんだよなぁ』なんて思い出。
新宿の細い路地、電車が通るすぐ近く、狭くて小さいお店がひしめく。
記憶の中ではバカバカしいぐらいに酔っ払って、そんなカタマリの記憶が楽しくて。
11月24日は思い出横丁の日!思い出横丁の日をテーマに書いたフラッシュ・フィクション。毎日『今日は何の日?』をテーマにショートショート書いています。–