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365日ぶんの、フラッシュ・フィクションたち。

365 SS 8.20

なにげなく見上げた時、黄色だった。歩行者用の信号と視線を戻すとまだ青。

ここは信号があるほどの大それた道じゃでは無い。

ほとんど車が通らない脇道。

小走りで横断歩道を通り抜けた。

人間って不思議なモンで、『ルール』があると安心したりする。

子供の頃に親から教え込まれて染みこんだルール。

『赤は止まれよ。』

誰に見られてる訳じゃ無いのに、真面目にソレを守っている自分。

誰も見てないこんな時に守ったからと言って、良いことなんて別にないんだけど。

今日も何とも無しに気分良く生きるには、コレが良い。

自分にとってはそれで良い。

空を見上げると、雨上がりの青い空が自分を見下ろしていた。

End.

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テーマの著者 Anders Norén